未経験者はまず資格を取ろう
訪問介護は基本的に一対一で提供するサービスです。介護の専門家として、万が一の事態が起きた際には適切に対処しなければなりません。一定の技術や知識を有している必要があるため、資格の取得が必須となっています。
掃除などの生活援助のみを行う場合は「生活援助従事者研修」を修了していれば大丈夫です。しかし、身体介護を行う場合には「介護職員初任者研修」「実務者研修」「介護福祉士」のいずれかを取得していなければなりません。これから訪問介護に挑戦する人が最初に取得すべき資格は介護職員初任者研修です。
介護業務を実施する上で必要な知識や技術、それらを実践するためのプロセスを身に付けることができる資格です。運営主体は「都道府県または都道府県知事が指定した者」と定められています。受講料は受講期間や時期によって異なり、およそ3~10万円の間で推移しています。最短1ヵ月程度で取得可能です。受講の対象者は「訪問介護に従事しようとする者、もしくは在宅・施設を問わず介護事業に従事しようとする者」で、年齢や学歴の制限はなく基本的には誰でも受講可能です。資格を取得するためには130時間の研修を修了した後、認定試験に合格する必要があります。研修で行われる講義と演習は一体的に実施されますが、実習を伴う場合には所定の施設に赴いて行われます。
なお、旧ホームヘルパー1~2級を取得している人は継続して訪問介護職員として働けます。
訪問介護に向いている人の特徴としてまず挙げられるのが、「一人で仕事をすることが好きな人」です。基本的に、利用者の自宅には一人で訪問します。仕事中はほぼ一人で行動することになるので、職場で起こりがちな面倒な人間関係を避けたい人におすすめです。車で移動することになるので、運転や移動が苦痛にならないことも条件です。また、介護業務には大きな責任が伴います。ケアプランに沿ったサービスをきちんと提供する責任感が求められるでしょう。訪問は時間厳守なので、そういった点でも責任感は必須です。
利用者に話しかけられることがあるので、業務をこなしながらでも丁寧に相手の話を聞ける姿勢を持てる人にも向いています。ただし、時には毅然とした態度を示さなければならない場面もあります。利用者やその家族は介護の専門家ではありません。そのため、ケアプランに組み込まれていないサービスの提供を求められる可能性もあります。そういった時に、対応できないことやその理由をきちんと説明するスキルが求められます。
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